お米のチカラで未来をつくる

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2022.07.25

食感も香りも新感覚!常識を超えた玄米粉100%のクッキー

1978年に香川県高松市で創業した「菓子工房ルーヴ」様。
香川県産の厳選した素材、パティシエの技術、時代にあわせたお菓子づくりで、香川県をはじめ全国のお客様に愛されています。
100showはルーヴ様と共同で、玄米粉を100%使用した「かがわエシカル玄米 大人のクッキー」を開発しました。

菓子工房ルーヴ様と100showの出会い

ルーヴ様が創作おはぎ「こはぎ」を商品開発した際に、100showのメンバーが生産する「もち米」更には「もち麦」の提案したことが、菓子工房ルーヴ様と100showとの出会いです。
100showの代表でもあり、「くりや株式会社」(米穀小売・卸売業)の代表取締役・徳永は、ルーヴの野﨑社長を社員食堂に招き、玄米100%のごはんを試食してもらいました。
「玄米は食べづらいという常識をくつがえされました。噛みごたえがあって、うまみが強い。玄米は炊いてから数日置いた玄米の方がおいしいということにも驚きました」と野﨑社長。玄米の素材の力と可能性に衝撃を受けたと振り返ります。

「かがわエシカル玄米」の取り組みに賛同し、商品開発がスタート

100showのメンバーが生産するお米は、主に「主食用(ごはん用)」として出荷しますが、それ以外は「加工用の米」として専門業者に一括提供していました。
「かがわエシカル玄米」は、玄米の栄養の高さに着目し、用途にあわせて玄米を選別・加工して付加価値をつけて商品化した取り組みです。

2022年2月に100showからルーヴ様に「かがわエシカル玄米」を使用したお菓子の開発を相談。
一方、ルーヴ様は近年、糖質制限のスイーツやアレルギー対応のケーキなど健康に配慮しながらも、おいしいお菓子を研究していました。また、香川県の生産者を応援したいと積極的に香川県産の果物、卵、和三盆糖、牛乳などを使用していました。
そのような中、香川の米作りを守る100showの取り組みにも賛同し、商品開発がスタートしたのです。

玄米粉100%にこだわったクッキー

玄米粉を使ったお菓子を考えたとき、まずは日持ちがするお菓子にしたいとクッキーを選びました。
ルーヴ様はこれまでにも「和三盆手巻(ロールケーキ)」、マドレーヌ、サブレなど米粉を使った数々の商品を開発しています。
ちょうど動物性素材の卵やバターを使わない、ビーガン(完全菜食主義者)に対応したオリーブクッキーを開発していたことから、玄米粉クッキーは植物性原料100%で体にも環境にもやさしいものを目指しました。

「以前から米粉を使ったお菓子を作ってきましたが、玄米粉はまったく別物で大きなハードルでした」と野﨑社長。試作した玄米粉100%のクッキーにも最初は違和感があったそうです。
「ところが徳永さんは同じクッキーを食べて『これいいですね』と高評価だったんです。これは玄米に対する次元が違うなと感じました」と野﨑社長は語ります。

玄米粉50%、玄米粉30%と、玄米粉の割合を変えて試作も行いました。
「たしかに玄米粉50%、30%の方が食べやすい。だけど玄米粉100%のクッキーを食べた徳永さんの評価を大切にしたい」と、野崎社長は玄米の素材の魅力を全面に出した、玄米粉100%での商品化を決断しました。
規格外(主食の米以外)の玄米を活用したことで、SDGs(持続可能な開発目標)に貢献する商品にもつながりました。

「かがわエシカル玄米 大人のクッキー」の味わい

口に入れるとホロっとほどけて、玄米粉の香ばしさとほろ苦さが口に広がります。
白ごまとライスパフがプチプチとはじける独特の食感も「かがわエシカル玄米 大人のクッキー」の特徴の一つ。
玄米粉の魅力をダイレクトに打ち出した新感覚のクッキーが誕生しました。

しかし、体によいお菓子を望むお客様だけとは限りません。
色んな食味や感覚を持つお客様に対応して、玄米粉クッキーも色んなバージョンを検討しました。
プレーン味に様々な調味料を組み合わせて9種類を試作。
最終的には「玄米プレーン」「和三盆糖」「にんにく岩塩」の3種類が完成しました。

「玄米プレーン」は玄米粉の素材感をストレートに味わいたい方に。
「和三盆糖」は「玄米プレーン」に和三盆糖と粉糖をまぶしたもの。口に入れた時にダイレクトに甘みを感じるため、お菓子らしさがぐっと増し、子どもも食べやすい味に仕上がりました。
「にんにく岩塩」はビールにもよく合い、おつまみ感覚で食べられます。

今後の展開

「かがわエシカル玄米 大人のクッキー」は2022年の秋頃から本格的に販売を予定。
ルーヴ様では詰め合わせクッキーの1種類として店頭で販売、100showでは通販や注文販売を想定しています。

パッケージはメール便で送れる厚さに設計し、クッキーのサイズもそれに収まるように最終調整をしています。
パッケージにはルーヴ様と100showのロゴが並び、両社の思いを言葉にして綴りました。

今回のクッキーは玄米粉100%で作りましたが、たとえばマドレーヌは生地のしっとり感を残すために玄米粉の割合を30%にするなど、小麦粉とうまく組み合わせた「ハイブリッド型」で、もっとお菓子の可能性を広げたいと考えています。
規格外の玄米の新しい価値を引き出した「かがわエシカル玄米 大人のクッキー」は、100showの農家たちも勇気づけてくれました。
子どもからご年配の方までに愛されるお菓子になってほしいと願っています。